No.13(2006年4月発行)

草の根改革通信

No.13(2006年4月発行)

1.老いじたく
2.老いじたく 1「マイライフプラン」
3.老いじたく 2「成年後見制度」
4.老いじたく 3「多様な住まい方」
5.くらしの安心がまたひとつ増えました


老いじたく

寝たきりになっても、
認知症になっても大丈夫!
自分の望む老後に備えていきましょう。

元気なうちから老いじたくを
どんな人にも「老い」は等しくやってきます。体の自由がきかなくなったり、認知症(痴呆症)になる可能性もあります。老いの手前で交通事故や病気を経験し、介護が必要になることもあるでしょう。連れ合いに先立たれ、やむなく一人暮らしになる人もいます。
先のことは分かりません。けれど、いつかくるその日に備えて自分なりに準備をしておくこと=「老いじたく」はできます。元気なうちからは少しずつ備えをしておけば、たとえ将来、病気や障害を得ても自分らしい生き方ができる大きな力になってくれることでしょう。

人生の計画づくり
介護が必要になった時、もっとも重要なのは介護を受ける本人の希望や必要性です。介護を受ける場は自宅か施設か。施設ならどんな場所がいいのか。また自宅ならどんなサービスが必要か、どんなサービスなら回復の手助けになってくれるのか、などなど。
介護以外でも、延命医療はどうするのかなど、元気なうちに自分はどんな暮らしがしたいのかをあらかじめ計画(マイライフプラン)しておくことは、自分の安心のためだけでなく、家族や友人、さらに医者や介護を支える人にとっても大変役にたつものです。

自分のお金を使えなくなる!?
認知症になると、判断力の低下にともないリフォーム詐欺などにより蓄えを失うこともあります。
また、寝たきりになると、銀行でお金をおろす事すら困難になります。自分のお金を自分で使うという当たり前のことができなくなるのです。
認知症や寝たきりになった時に備え財産の管理や身の処し方などを本人に代わって行う「成年後見人制度」を知っておくことも必要になるでしょう。

安心して暮らせる住まいづくり
住まいについても考えておきたい課題の一つです。なぜなら、長くなった高齢期をだれと、どこで、どんな暮らしをするかが、健康やいきがい、幸福感を左右する決め手になるからです。

今回は、マイライフプラン、成年後見人制度、住まいの3つの「老いじたく」を紹介しながら、今後の取り組みについてまとめてみました。

老いじたく 1「マイライフプラン」

まず、最期まで自分が自分の人生の主人公であるためには、自分をよく知っておくことが大切です。そのためには、ただ頭の中で考えているだけでなく、その内 容を書き留めておく作業が必要になるでしょう。自分自身を客観的にとらえ、書き記しておく作業を「マイライフプラン」をつくる、といいます。
最近では、その作業を助けるための記入式の本やノートなどをよく目にし、皆さんの関心の高さを実感します。

人生設計に、挑戦しましょう!
ではその内容ですが、たとえば、「マイライフプランの玉手箱」では、過去、現在、未来という3部構成になっています。
過去の部では、生まれてから今までの思い出や友人関係などを年代別に記入できるようになっています。
現在の部は、衣食住へのこだわりや好き嫌い、もし倒れた時にどんな助け(人間関係や地域の状況)があるのか等、今の生活を見つめ直すようになっています。今自分が持っている助けが足りなければ、これから作って備えられます。
将来の部では、今後どう生きたいか、「夢」を考えるようになっています。
これらのことを書き残しておくことは、自分にとって安心なだけでなく、家族や友人、介護や医療の関係者などに、自分が望む暮らし方を尊重してもらう上で、大変役立つものです。

前田くにひろの取り組み
マイライフプランの大切さを広めるために、勉強会を開き、「老いじたく」について考える機会を作ります。

老いじたく 2「成年後見制度」

次に認知症や寝たきりになった場合に備えて、成年後見制度を紹介します。
成年後見は、判断能力のない方の代わりになる人(後見人)を決める制度です。「法定」と「任意」の2種類あります。

法定後見は既に判断能力が低下している人が対象です。財産管理(預金・年金の管理や税金等の支払い)、と身上監護(日常生活や介護・医療などの手配)ができます。また詐欺などから財産を守る取消権等があります。

元気なうちに任意後見人を決める
任意後見は元気なうちに自分で後見人を決めておき、将来認知症などにかかった場合、自分に代わってしてほしいことを契約します。内容は、法定後見と同様ですが、自分で必要だと思うことを自由に任意で決められます。

成年後見を使いこなしましょう
認知症でも自分らしい生活を継続させる大切な「老いじたく」といえるでしょう。重要な制度ですが、あまり利用されてはいないのが現状です。
制度自体が知られていない、知っていても費用や手間がかかるのでは、と心のハードルが高くなっていることなどがその理由です。しかし認知症は今後さらに増えると予想され、この制度がますます必要になることは必至です。

前田くにひろの取り組み

・成年後見を区民の間に広める。
制度を必要とする人に使い方や内容がきちんと届くように広報活動を進めます。とりわけ福祉関係者などには制度の重要性や内容をPRしていきます。
・文京区に後見人法人を作る。
誰が後見人になるかが重要です。通常は家族や法律家がなりますが、チームとしての対応や福祉との連携が必要な場合も。身近な所で相談できることも必要です。
世田谷区では「成年後見支援センター」を設立し、公募した区民を「市民後見人」に養成しています。わが文京区でも「成年後見支援センター」立ち上げと「市民後見人」の養成に取り組んでいきます。

老いじたく 3「多様な住まい方」

三つめは、住まいについてです。高齢者を対象にした調査によれば7割以上の人が最期は住み慣れた家で、と望んでいますが、実際に希望がかなうのは2割以下というデータがあります。
その理由の一つに、高齢の一人暮らしや夫婦のみ世帯では、介護が必要になると制度をフルに活用しても、それまでの暮らしを維持しにくいことがあげられます。
若い頃や子育て時代には都合のよかった家のつくりそのものが、高齢期には不便で危険をもたらすことも少なくありません。
一方、「最期まで自分らしく安心して暮らせる住まい」をさまざまな形で実現させる人たちも増えてきました。

人とゆるやかにつながる暮らし
たとえば、高齢期の仲間5~9人で一つの住まいを共有するグループリビング、というスタイル。それぞれに個室を持って自分の暮らしを継続させながら、食事を中心にしたコミュニティを皆で分かち合おうというものです。
介護が必要になればさまざまなサービスを利用しながら、最期まで「人とゆるやかにつながる」場をめざします。
このほかにも、若者からお年よりまでが混在する多世代共生の住まい、ペットと暮らせる介護つきのケアハウス、食事や見守りなどのサービスが受けられる安心ハウスなど、個性的で多様な住まいが次々に誕生しています。

仲間に出会い、学ぶ場をつくる
これらの住まい手たちに共通するのは、元気なうちに「老いじたく」の一つとして住まいの問題をとらえ、準備に取り組んできたことがあげられます。

前田くにひろの取り組み
住まいについて話し合ったり勉強会を開くほか、建物の見学会や住まい手の皆さんに話をうかがう機会なども設けます。

実現しました!「くらしの安心がまたひとつ増えました」

住宅の耐震化
阪神・淡路大震災では、亡くなられた方の8割以上が建物や家具による圧死・窒息死といわれています。命を守るため、住まいの耐震化が必要です。
文京区では、平成18年度から高齢者のみの世帯等に対し、家具の転倒・落下防止金具の取付費用が助成されます。
住宅の耐震補強は、平成17年度から一定の住宅への、耐震改修工事助成がなされています。しかし、助成対象地区や建物が限られています。
区内各地で改修が進み、安心して暮らせる文京区にするため、助成対象を広げるように取り組んでいます。