平成26年第4回定例会 一般質問と区長の回答(全文)

平成26年11月26日 一般質問読み原稿(市民の広場・文京 前田くにひろ)

 平成26年第4回定例会にあたり、私、市民の広場・文京の前田くにひろは、一般質問をいたします。
 質問は、大きく分けて、
1.高齢者福祉について、
2.障害者福祉について、
3.自転車対策について、
4. 多様性を活かしたまちづくりについて、
5. 公文書管理について
の5の分野になります。

1.高齢者福祉について

 
1-1認知症高齢者の外出支援の充実
【前田】
 最初に認知症高齢者の外出支援の充実についてお聞きします。
 名古屋の認知症高齢者の鉄道事故では、家族に責任を負わせる判決が下され、外出や在宅介護が困難になる例が多くなったと聞きます。地域や行政が重荷を分かち合うことが必要です。行政が音頭をとり、地域の多様な人たちが語り合う機会をつくり、ご近所同士の見守りで、認知症の方が安心して歩けるまちづくりが求められています。
 そうしたまちづくりには行政の力が求められ、認知症地域支援推進員の積極的な活用を求めますがいかがでしょうか。

【区長】
前田議員のご質問にお答えいたします。
最初に、高齢者福祉に関するいくつかのご質問にお答えします。
まず、認知症地域支援推進員についてのお尋ねですが、
認知症高齢者や家族の方々が住みやすい自治体となるよう、認知症に関する課題について検討し、地域に必要な事業を展開するため、本年度より配置しております。
今後も認知症地域支援推進員の活用を図り、認知症の啓発、本人や家族の支援等の事業を実施してまいります。

【前田】
 認知症の人の外出をいかに支援していけるのか、板橋区では、認知症高齢者外出支援事業「ごいっしょサービス」を行い、認知症高齢者の外出の機会を増すため、付き添いや見守りの支援を行っています。文京区においても総合事業でのメニューに加えるべきだと考えますがいかがでしょうか。

【区長】
次に、認知症高齢者外出支援事業についてですが、
現時点では同様のサービスを実施する予定はありませんが、総合事業にふさわしいものかどうか、研究してまいります。

【前田】
 また、標準的な認知症ケアパス策定にあたっては、本人の視点にたって、その人の意向に沿った関わりや支援を一つ一つ積み上げていくことが重要で認知症当事者の声を聞き、力を借りながら、認知症施策全般や行方不明対策を企画し、啓発や地域支援の取り組みを進めるという視点を持つとともに、若年認知症を視野に入れて検討すべきですがどのように取り組むのでしょうか。

【区長】
次に、ケアパス策定についてですが、
認知症高齢者実態調査の実施とともに、ケアマネジャーの協力のもと、認知症の本人、家族の意向調査等を実施します。
その上で、医療や福祉、地域支援等の社会資源の状況を把握し、若年性認知症も視野に入れたケアパス策定に取り組んでまいります。
認知症の状態像に応じた適切な相談・支援の流れを明確にし、文京区版の標準的なケアパスを「見える化」して、区民へ周知、啓発し、ケアパス作成後も評価と更新をしてまいります。

1-2見守り訪問事業について
【前田】
 次に、見守り訪問事業について伺います。
 社会的孤立や孤独死は深刻となっています。文京区の孤独死数は、監察医務院の異状死数で見ると、ピークを付けた平成22年度以降減少傾向が見られます。特に女性の減少率が高く、男性は、ゆるやかな減少傾向が見られますが、単身男性では増加傾向は止まらず、男性単身高齢者は右肩上がりで増加しています。
 これは、文京区が平成22年に行方不明高齢者の発覚を契機に、高齢者の全数訪問調査を行い、見守り訪問事業を始めた成果と思われますので、区の取り組みを高く評価いたします。
 しかし、男性の減少が見られないことから、男性高齢者へのアプローチを工夫する必要があると思われますが、いかがでしょうか。
 孤立死した人が、なぜ人と関わらない生き方を選択してしまったのか、生きている間にどのような施策を行えばそうした選択をせずに済んだのかなど、高齢者の生きがい対策の推進や見守り支援の方策を検討し、政策立案の根拠とするため、孤立死情報の把握と分析を行うべきではないでしょうか。社会的に孤立している高齢者等の実態把握の進捗状況を定期に把握し、その結果を公表して、区民に問題を喚起すべきだと考えます。

【区長】
次に、社会的孤立や孤独死についてのお尋ねですが、
孤立死については、亡くなられた方の生活歴や家族状況、病歴など、死に至る分析を振り返って行うことが必要であり、ご質問にある単身男性の増加原因の分析は、容易にできるものではありません。
しかしながら、今後も高齢者数及び単身者数の増加に伴い、男女を問わず孤立死の増加も予想されるものと認識しております。
 引き続き、高齢者の生きがい対策の推進や見守り支援の継続とともに、社会的に孤立している高齢者の早期発見に努めてまいります。

【前田】
 さらに、支援を拒否する人への支援では、踏み込んだ公的責任が求められます。区長が基本構想を策定する際にこだわった「おせっかい」の復権が求められます。
 港区では、区の嘱託職員として「ふれあい相談員」を創設し、要支援者への訪問や支援を行っています。区の高齢支援課で毎月事例研究会を行い、直接実態を把握しています。
 公務員であるため、公的機関との連携も取りやすく、守秘義務があり個人情報を扱え、プライバシーの壁を越えて支援が可能です。時間がかかる困難事例でも効果を挙げています。先手をうって、関わることで課題を大きくせずにすみ、結果的に税金がかからなくなります。
 文京区でも、港区の「ふれあい相談員」のような区直轄の嘱託職員としての訪問支援員を創設し、区民の社会的孤立問題の解消を行うべきではないでしょうか。

【区長】
次に、訪問支援員の創設についてですが、
区ではすでに、話し合い員の派遣や高齢者クラブによる友愛訪問、社会福祉協議会の見守り訪問事業のほか、必要に応じて高齢者あんしん相談センターによる個別訪問を行っており、区民や地域団体、法人等の力を活用した見守り事業を展開しております。
引き続き、地域資源を活用した見守り体制を強化してまいります。

1-3コーディネーター役の配置について
【前田】
 また、生活支援コーディネーターが新設されますが、社会福祉協議会の地域福祉コーディネーターと統合していくのか、それとも対象や役割を変えて役割分担を行うのでしょうか。生活支援コーディネーターは、介護保険の生活支援サービスの提供体制構築を支援する明確な目的があります。一方、地域福祉コーディネーターは、民間のため個人情報を扱えず、限界があるとのことです。地域包括ケアを実現するためには、ソーシャルワークの能力がある人のリーダーシップが必要だとの指摘もあります。 
 文京区としては、生活支援コーディネーターの配置についてどのように取り組むのか伺います。

【区長】
次に、生活支援コーディネーターについてのお尋ねですが、
市民活動への理解があり、多様な地域のサービス提供主体と連絡調整ができる方で、自らが属する組織の活動の枠組みを超えた視点、地域の公益活動の視点、公平中立な視点を持つ方を選定し、配置してまいります。
今後、地域包括ケア推進委員会において、地域福祉コーディネーターとの役割を整理しながら、平成29年度までには、日常生活圏域ごとに配置してまいりたいと考えております。

1-4官製ワーキングプア解消を
【前田】
 次に公共労働や医療・福祉・保育関係で働く人の労働環境の改善について伺います。
  日本の少子化による人口減少は危機的な状況におかれています。
 一方、フランスや北欧など少子化対策に力を入れ出生率を向上させてきた国では、例えば、スゥエーデンでは短時間の正規雇用を行うことで女性の就労と育児の両立をはかり、出生率を向上させてきました。そこでは、同一労働同一賃金の原則のもと非正規雇用の労働条件改善がカギとなっています。
 ハッピーベイビープロジェクトのように聞こえのいい啓発イベントや会議を開催するなど効果の薄い小手先のことや意識調査を繰り返すことによる時間や労力を若者の雇用対策に力を入れるべきです。
 行革や財政健全化も大切ですが、歳出削減型の自治体運営は、地域経済の衰退をまねきます。公共労働や医療福祉関係へお金を支払うことは、地域へのお金の循環を作ることになります。さらに、医療・介護、保育など雇用を引き受ける力が強い分野で、若者の安定雇用の確保が必要ですが、逆の方向に進んでいます。本当の少子化対策のためには、若者の正規雇用を作り出し、非正規の労働改善を行うことが、区に求められます。
 この度区では、非正規に対する一定の改善が見られましたが、さらに必要に応じて常勤化を進めるようにすべきではないでしょうか。

【区長】
次に、非正規職員の常勤化についてのお尋ねですが
非常勤職員等の職は臨時的又は補助的業務であることから、常勤化については考えておりません。

【前田】
 また、指定管理や委託で働く人の常勤化も進めるべきですが、区は、労働環境をモニタリングして確認しており、より具体的な手法を検討しているとのことですが、具体的な手法の検討状況はどのようになっているのでしょうか。
 東京都板橋区では、「財務状況及び労働条件の点検」の項目が掲げられ、モニタリングの評価を行う評価委員会を補完するため、財務状況及び労働条件の点検を外部専門家に委託することが盛られています。東京都では、千代田区、北区、新宿区などでも導入されていますので、参考になるのではないでしょうか。

【区長】
次に、労働環境の確認についてですが、
委託契約については、プロポーザル方式による契約の履行状況を評価するため、安全衛生面への配慮を評価項目の一つとして随意契約ガイドラインに例示し、各課での評価の参考としております。
また、指定管理者については、本年度、労働条件モニタリングをモデル実施することとし、現在、勤労福祉会館及び森鷗外記念館の指定管理者を対象に、社会保険労務士による調査を実施しているところであり、当該調査結果の報告を受けた後、労働条件モニタリングの有効性等について検証を行ってまいります。

【前田】
 さらに、野田市のような公契約条例を策定して下請の事業者や業務に従事する労働者へのしわ寄せや、労働者の賃金の低下を招かないような取り組みも必要ではないでしょうか。

【区長】
次に、公契約条例についてですが、
単独の自治体による公契約条例は、その自治体のみに適用されることから、効率性や有効性に課題もあると認識しております。
このため、他自治体の条例等の精査を行うとともに、労働者の賃金水準の確保策等に関し、他区との情報交換を行っており、引き続き、国や他自治体の動向を注視してまいります。

1-4介護人材確保の方策について
【前田】
 次に、要介護改善への助成制度について伺います。
 品川区は、昨年度から高齢者施設における要介護度改善に助成を行っています。入所者の要介護度が低下するようなよいサービスをしている事業所に対し、減収分を補い経営安定と職員の意欲を支えようという狙いです。
 人材確保には、報酬面もありますが、職員のやりがいも大きな要因となり、この制度は有効だと考えます。
 国は成果報酬を含む介護の質の評価をさらに取り入れる方針です。品川区では、11年前から施設サービス向上研究会を立ち上げ、サービスの質の向上に取り組んできたため、先行して取り組むことができましたが、文京区においても、早急に導入の検討を行うべきであると思いますが、どのように考えているのでしょうか。

 また、文京区は、災害時要員の区内居住制度を拡充しましたが、区民のための福祉で働く人を区内に住んでもらうことも必要です。特に災害時の事業継続や福祉避難所の運営などに不可欠な福祉施設で働く方への借り上げ住宅や家賃補助など住宅確保策を区としても創設すべきだと考えますが、いかがでしょうか。

【区長】
次に、介護人材の確保策についてのお尋ねですが、
区では、介護サービス事業者連絡協議会等を通じて人材確保、育成を支援してきたところですが、区民に対して質の高い介護サービスを提供していくためには、介護職員の意欲向上や、人材の確保を図っていくことが更に求められております。
今後も事業者と介護福祉士養成校等の関係機関とのネットワークづくりを進め、連携して、様々な実効性のある施策を検討、実施してまいります。

1-5総合事業への移行について
【前田】
 また、来年度から始まる介護予防・日常生活支援総合事業の担い手やサービス全体の仕組みづくりにおいて、事業者や関係団体と協議を重ねてきたとのことですが、どのような協議が行われてきたのでしょうか、また、サービス提供に関する地域資源の状況はどのように認識しているのでしょうか。
 住民の力を活かしていく方針が見えないとの指摘もありますが、インフォーマルなサービスの供給量はどの程度であると考えているのか。現状や将来像をどのように描き、それに向けてどのように醸成していくのか。伺います。

【区長】
次に、総合事業の仕組みづくりについてのお尋ねですが、
各事業者に対しては、部会等での説明に加えて、個別訪問を行い、制度改正の説明及び意向調査を行ってまいりました。
地域資源については、関係部署及び社会福祉協議会が連携し、それぞれが持つ情報を共有し、全体把握に努めているところですが、今後、新たな担い手を発掘し、新制度についての周知を行いながらサービス提供者となるように働きかけを行う必要があると考えております。
また、将来像としては、利用者や社会資源の状況を十分に踏まえながら、多様な主体が参画し、サービスを充実することで、地域の支え合い体制づくりを推進してまいります。

【前田】
 さらに、介護予防自主グループの活動を総合事業に組み替えていくことも考えられ、区として後見的に関わり、会場の確保への支援や新規入会者への情報提供などの支援を行うべきではないでしょうか。

【区長】
次に、介護予防自主グループについてですが、
これまでも、高齢者が自発的に活動している介護予防自主グループに対しては、介護予防に関するボランティア等の人材育成や地域での自主グループ活動等の情報提供を行ってまいりました。
こうした取り組みを通じて支援をしていくことは、今後も継続してまいりますが、自主グループそのものを総合事業に組み込むことは、現時点では考えておりません。

1-6高齢者の居住安定の確保

【前田】
 次に高齢者の居住安定についてですが、重点施策で「文京スマイルプロジェクト」が盛り込まれたことを高く評価します。しかし、国の指針では、「空き家を活用した低所得高齢者向けの住まい対策」を検討することになっていますが、計画には記述がありません。文京区においては空き家対策事業に取り組まれており、低所得者向けの住宅確保の手段としては有効だと考えますが、いかが取り組むのでしょうか。

【区長】
次に、空き家を活用した低所得高齢者向けの住宅確保についてのお尋ねですが、
低所得高齢者向けの住まい対策については、「文京すまいるプロジェクト」の各事業により取り組んでまいります。
なお、管理不全な状態にある空き家のうち、継続して利用することが可能な物件については、空き家等対策事業においてNPO等へ情報を提供することとしております。

1-7成年後見制度の利用促進について

【前田】
 次に成年後見制度について伺います。
 福祉サービス利用援助事業について、伸び率が毎年1件となっていますが、高齢者数の伸びと比べて控えめなのではないでしょうか。実績が伸びていないのは、実施体制の不備など利用がしづらいことが原因なのではないでしょうか。その解決にどのように取り組むのでしょうか。

【区長】
次に、福祉サービス利用援助事業等についてのお尋ねですが、
社会福祉協議会で実施している福祉サービス利用援助事業は今年度、その新規件数が伸びている一方で、利用者が高齢のため、施設入所等による解約、あるいは死亡も少なくない状況にあります。
現在、社会福祉協議会では、高齢者あんしん相談センター等関係機関との連携強化を進めるとともに、区をはじめ、病院、薬局、銀行等の窓口でのパンフレット配付による周知等を行っているところです。
区としても、必要な方にサービス提供がなされるようこうした取り組みを支援してまいります。

【前田】
また、後見監督業務への取り組みについても体制強化が求められているのではないか。伺います

【区長】
次に、後見監督業務についてですが、
後見監督業務の取り扱いについては、社会貢献型後見人の受任状況等を勘案しながら、社会福祉協議会と連携を図り、対応してまいります。

1-8 国保データベース(KDB)システムを活用した保健事業の推進について

【前田】
 次に、国保データベースシステムについて伺います。
 国保データベースシステムが昨年より運用されるようになり、レセプト情報が活用できるようになりました。
 今後は、予防が可能だが医療費がかかる疾病を減らすため、レセプトから指導対象者を選定し、個別指導を行い重症化の予防や、重複受診・頻回受診対策や調剤点検により多剤服用の是正もできるようになりました。
 文京区としては、昨年の運用開始からどのように活用しどのような取り組みを行ってきたのか、その効果はどのようになっていたのか、そして今後どのように展開をしていく意向なのか、伺います。
 ①文京区の地域の状況はどのように把握しているのか、また、②健康課題にはどのようなものがあるのか、③全国や他自治体と比較してどのようなことが分かるのか教えてください。そして、④そうした情報は区民と共有することができると区民の健康づくりにも資するものと思いますので、情報提供はどのように行うのか伺います。

【区長】
次に、国保データベースシステムについてのお尋ねですが、
国保データベースシステムについては、国民健康保険中央会が開発を行っているものの、その導入状況は各都道府県の国民健康保険団体連合会によって異なっており、システムの運用面や経費などの課題もあることから、この間、特別区は参加しておりませんでした。
しかしながら、本年3月の「国民健康保険法に基づく保健事業の実施等に関する指針」においても、健診結果及び医療情報等を活用した保健事業を行うよう求められていることから、システム導入に向けた検討を行っているところです。

2. 障害者福祉計画の中間まとめについて

2-1インクルージョンという言葉について

【前田】
次に、障害者福祉計画の中間まとめについて伺います。
まず、インクルージョンという言葉について伺います。
「ノーマライゼーション」という言葉は、脱施設化から生まれました。そして、ノーマライゼーションの理念を実現する上で具体的は方法として重視されたのが、インレグレーション(統合)とメインストリーミング(主流化)であり、障害児と健常児を分けてとらえ、両者を統合して教育することで、障害児を主流の教育に合流させるという考えです。この考え方は、障害児と健常児に分けてとらえる二元論であり、現実には形式的な統合にとどまっているとの批判がなされました。そうした批判から、ソーシャルインクルージョンの概念が生まれました。最初から障害児をクラスの構成員ととらえ、障害児を含むすべての子どもが必要とする支援を保障されて教育をうけることを意味しています。このソーシャルインクルージョンは、近年国の報告書でも使われており、地域包括ケアにつながるキーワードとも言えます。
 このような歴史的・理論的背景があるので、ノーマライゼーションの理念も大切ですが、ソーシャルインクルージョンという言葉も外せない概念だと思いますので、障害者計画へ記載し、普及すべきものであると考えますが、いかがでしょうか。

【区長】
次に、「障害者計画」の中間まとめに関するご質問にお答えします。
まず、「ソーシャル・インクルージョン」についてのお尋ねですが、
地域福祉推進協議会障害者部会における議論を踏まえ、計画の目的の中に「ノーマライゼーション」と併記して「ソーシャル・インクルージョン」を記載し、計画案としたところです。

2-2計画相談支援について

【前田】
 次に、計画事業の事業量の見込みは、過去の実績といままでの伸び率を基に算出していますが、過去の実績が伸び悩んでいる事業は、利用促進策を検討して、別途見込む必要があるとの指摘があり、潜在的な需要に対してどの程度供給できているのかなど、需要の方からの積み上げが必要なのではないでしょうか。利用者や事業者からヒアリングをして潜在的ニーズを顕在化させていくことも必要ではないでしょうか。

【区長】
次に、計画事業の事業量についてのお尋ねですが、
過去の実績とその伸び率を基本とした上に、「障害者(児)実態・意向調査」の結果や基盤整備による利用者の増加等も見込んで算出しております。

【前田】
 また、サービス等利用計画の作成実績は、全国的にも低調ですが、事業量見込みのうちセルフプランの比率はどのようになっているのでしょうか。利用計画を作成できる事業者が少ないことが、課題であり、計画相談支援等の体制整備に関しては自治体に一義的な責任を果たすことが求められていますが、増やすためには、国や都の支援策等の活用を含め、文京区としてはどのように取り組むのでしょうか。また、制度設計上の課題でもあると考えますので、国への改善を求めるべきではないか伺います。

【区長】
次に、計画相談支援についてですが、
障害者計画の事業量見込みの対象は、指定特定相談支援事業者が作成するサービス等利用計画及びモニタリング件数となっており、セルフプランは事業量見込みに含まれておりません。
また、体制整備については、利用計画を作成できる事業者を増やすため、これまでも申請手続き等の支援やサービス計画作成手法の事例検討の場を持つなどしてまいりました。
今後は、来年4月に開設する障害者基幹相談支援センターがバックアップすることにより、さらに参入環境を整備してまいります。
なお、相談支援専門員の確保・定着、事業実施に必要かつ十分な報酬単価等について、区長会として国への要望を検討しております。

2-3精神障害者の地域移行・地域定着について

【前田】
次に、精神障害者の地域移行・地域定着について伺います。
 精神障害者の場合は長期入院のケースが多く、地域移行・地域定着について東京都と連携して、都外入院者へのアプローチを含め、入院者の状況把握を行い、地域移行・地域定着支援事業所やグループホームへのニーズの把握を行い、整備必要量を検証すべきではないでしょうか。

【区長】
次に、精神障害者の地域移行・地域定着についてのお尋ねですが、
現在、区では、精神障害者支援機関のネットワーク強化を図るとともに、「地域生活安定化支援事業」や「24時間緊急時相談支援事業」など、地域定着に重点を置いた支援に取り組んでいるところです。
地域移行に向けたグループホーム等の整備必要量の把握については、今後の検討課題と考えております。

2-4子ども・子育て支援計画との整合性について

【前田】

 次に、子ども・子育て支援計画との整合性について伺います。
 医療的ケアが必要な子の親の就労支援と子どもにとっての集団の中での育ちの保障のため、医療的ケアが必要な子にとって長時間保育する場の確保が求められていますが、ニーズの把握を行い、必要な供給体制の整備を進めるべきですが、どのように取り組むのでしょうか。

【区長】
次に、医療的ケアが必要な児童の長時間保育についてのお尋ねですが、
区立保育園においても福祉センターと連携し、脳性まひ等の重度障害児の保育を行っているところです。
なお、常時、医療的ケアの必要な児童の保育については、ニーズ量が保育施設を設置するまでにないことから、新制度の「居宅訪問型保育事業」の活用について現在、検討を進めているところです。

【前田】
 放課後等デイサービスにおいては、来年度新福祉センター開設で供給量が増えることになりますが、一方現在サービス提供している施設が法内化できないため、廃止となることもあり、需要への対応はどのように考えているのでしょうか。

【区長】
次に、放課後等デイサービスについてですが、
来年度は、区内3か所で事業が開始となります。
また、近隣区での整備も進んでいることや区内での事業所開設の相談も増えていることから、今後の利用状況や整備状況を踏まえ、対応してまいります。

【前田】
新教育センターに移転する西片のふれあい学級跡の活用はどのように行われるのでしょうか。

【区長】
次に、ふれあい学級の跡地についてですが、
西片のふれあい学級跡地については、子育て支援関連施設として活用を検討してまいります。

【前田】
また、放課後等デイ以外の居場所も必要であり、b-labにおいては、利用する障害者への理解を深めるような職員への研修を行うなどして、障害者の利用を促進できるような体制作りに、どのように取り組むのでしょうか。

【区長】
次に、b-lab(ビーラボ)における障害児の利用についてですが、
b‐lab(ビーラボ)は、中高生の自主的な活動や交流を支援する場であり、障害の有無に関わらず、すべての中高生にとって魅力的な居場所となることを目指しております。
そのために、運営事業者は他自治体の類似施設及び区内福祉施設への実践研修や視察を実施し、さらには区が主催するおもてなし研修の受講も予定しています。
また、開館後は、併設する教育センターと連携や運営に関する情報共有を図り、中高生の満足度が高い施設運営を展開してまいります。

【前田】
 さらに、市街地再開発事業における子育て施設の誘致や子育て世代向け住宅供給が記載されていますが、障害者や高齢者向けへの活用はないのでしょうか。

【区長】
次に、市街地再開発事業における施設整備についてですが、
春日・後楽園駅前地区再開発事業においては、高齢者、障害者向け施設等の整備はありませんが、今後、新たな再開発事業が計画される際には、事業者と協議してまいります。

2-5福祉サービス事業者連絡会の設置について

【前田】
 また、障害者福祉事業者が増えてきたこともあり、高齢者介護事業者と同様にサービス事業者連絡協議会のような場を設け、区との情報共有や研修等の支援を行い、サービスの質の向上を行う必要があるのではないでしょうか。

【区長】
次に、福祉サービス事業者への支援についてのお尋ねですが、
障害福祉サービスの事業者に対しては、これまでも研修や事例検討会などを開催し、資質の向上を図ってまいりました。
今後も支援の充実に努めてまいります。

3.自転車対策について

3-1東京都の施策に対応する区の動きについて
【前田】
 次に、自転車対策について伺います。
 最近本郷に開設された大型商業施設は、駐輪場を整備し、ガードマンを配し、誘導することで放置自転車が追放され、区民からの評判も上々です。
 23区中16区が条例で駐輪場付置義務を罰則付きで規定し、対象指定区域の拡大、対象となる用途や規模、台数の基準を拡充し、成果を上げてきています。区は、区独自の条例を設ける考えはないとのことですが、条例改定などにより規制を強化しない理由を伺います。

【区長】
次に、自転車対策に関するご質問にお答えします。
まず、駐輪場の附置義務についてのお尋ねですが、
店舗や共同住宅などを計画する場合は、「宅地開発並びに中高層建築物等の建設に関する指導要綱」に基づき、必要な自転車駐車場を整備するよう指導しております。
本区の指導要綱は、放置禁止区域の有無に関わらず、区内全域を対象に適用しており、協議に従わない場合は、他区と同様に、その旨を公表できる規定があります。
さらに、完成後においては、全ての立会い検査を行い、確実に設置台数を確認しており、ご指摘の本郷の商業施設も区との協議により、効果的な対策を行っております。
したがいまして、今後も適正な指導に努めることで、十分な成果が得られることから、新たに条例を設ける考えはありません。

【前田】
 また、商店街での共同整備など、都の商店街振興の補助を活用するなど区商連など商店街に対して働きかけや支援を行うべきではないでしょうか。

【区長】
次に、商店街における駐輪場の整備についてですが、
商店会等が駐輪場を整備する場合は、都と本区による「新・元気を出せ!商店街事業補助金」の補助対象となり、対象経費の3分の2が助成されます。
商店会の利用促進を図るという趣旨で、この助成制度について、改めて商店会への周知に努めてまいります。

3-2コイン式駐輪場整備について
【前田】
 駅周辺での定期利用の駐輪場の整備も重要ですが、一時的な駐輪需要に対する駐車空間の整備も必要です。場所の確保は困難な状況ですが、区道の有効活用や空き家対策と連携をとるなどして、コイン式駐輪場の整備を進めるべきだと考えますが、今後の見込みについてお聞かせください。

【区長】
次に、コイン式駐輪場についてですが、
区内の駅周辺では、駐輪場の適地がなく、これまでも、国道や都道などの協力を得ながら整備を進めてきたところです。
現在、区道については、幅員が狭いことから設置は困難ですが、今後、大規模な道路整備や空き家対策等の事業において、適切な場所が確保できれば、検討してまいります。

3-3シェア・サイクリングについて
【前田】
 また、10月から自転車を共同利用する「自転車シェアリング」事業が、江東、港、千代田の3区で始まりました。これは、東京五輪・パラリンピックへ向けて、東京を「自転車シティ」にするというビジョンによる取り組みですので、隣接区として連携していくべきです。
 パリでは2万台、ロンドンでは1万台が稼働し、ニューヨークや台北市でも、5000台規模で動いています。街の活性化や大気汚染の改善、街の回遊性の向上、市民の健康増進など、長期的に住民に与えるプラス効果は大きく、都市交通のなかで、自転車の役割を高めていくという長期的な展望で行われています。
 文京区でも、東大本郷キャンパスでサイクルシェアリングの実証実験が今年行われたとのことです。大学内のみの実施でしたが、今後の事業化が期待されますが、成果はどうだったのか伺います。

【区長】
次に、東大内でのサイクルシェアリングの実証実験についてですが、
本実験は、教職員や学生が大学内の移動において、構内の自転車を有効に活用し、放置自転車の削減を検証するために行ったものですが、成果等の詳細については公表されておりません。

【前田】
 長期的な視点から考えても、先に述べた欧米の大都市の例からも、自転車はエコで重要な交通手段となっていくことが想定されています。文京区においても、隣接区との連携のもとシェア・サイクリングの実証実験への参加を検討してはどうか、伺います。

【区長】
次に、シェアサイクリング事業についてですが、
現在、都心区の業務エリアで実施している「自転車シェアリング」については、2020年東京オリンピック・パラリンピックを見据え、環境や観光施策に寄与するものと考えておりますが、シェアリング事業の普及にあたっては、サイクルポートの確保が大きな課題であると認識しております。
また、自転車利用者の交通マナーの向上や自転車レーンの整備など、課題も多いことから、シェアリング事業については、隣接区の状況もみながら研究してまいります。

4.多文化共生・ダイバシティ 多様性を活かしたまちづくり

【前田】
 次に、多文化共生・多様性・ダイバシティを活かしたまちづくりについて伺います。
 海外からの来訪者や注目が集まる五輪開催に向けての準備のため、重点施策では、区有施設及び区内の多言語対応など「言葉」での対応に重きがおかれています。海外からの来訪者を心地よく受け入れるためには、コミュニケーションのために言語も大切ですが、外国人に対する心持ちや思い、態度や姿勢のあり方が重要です。
 多様な外国の文化や習慣、価値観を持つ人とともに生活するためにも、多文化共生と理解の普及啓発が求められます。一朝一夕にはできず時間と労力を要することですが、そうした風土が五輪開催をきっかけに涵養されるのであれば、大いなるレガシー遺産となります。
 ソチ五輪開会式では、欧米の主要国はロシアの同性愛宣伝禁止法や人権状況を問題視し、欠席を決めました。国際オリンピック委員会の総会で国連の潘基文事務総長が「われわれはレズビアン、ゲイや性転換者らに対する差別に対して反対の声を上げなければならない」と述べ、性的少数者の人権保護を強調し、「スポーツは人権意識を高めることに役立つ。国連は自由と平等を強く支持する」と語ったとのことです。
 これは、五輪に関する「多様性の受容」について提起された一つの例ではありますが、人の多様性に配慮する地域社会をつくっていけるかどうか、が五輪成功への一つのカギとなります。こうした「多様性の受容」への配慮は重要で、多様性への配慮のない国や自治体には、世界から人が集まらなくなるだろうし、若者も出て行くことになります。
 外国人、女性、障がい者などの多様な背景をもつ人への配慮は、地域全体で議論しないといけないと考えます。
 「多様性の受容」への配慮について、文京区としてはどのように取り組んでいくのか伺います。
 男女平等・子どもの権利、障害者差別禁止など個別分野ごとに行われてきたが、多様性の尊重に対する総合的な人権施策基本指針を策定し、方向性を示すべきではないでしょうか。

【区長】
次に、ダイバーシティ等についてのご質問にお答えいたします。
本区では、基本構想を貫く理念の一つとして「だれもがいきいきと暮らせるまち」を掲げ、子ども、高齢者、障害者、外国人をはじめ、地域社会を構成する様々な人たちの人権の尊重や、多様な生き方の選択・実現に向けた取り組みを謳っております。
今後も、この理念のもと、個別計画や各施策において、人権や多様性の尊重について対応してまいりますので、人権施策基本指針を策定する考えはありません。

5.公文書管理について

5-1文書管理システムの今後の課題への取り組みについて

【前田】
 最後に、公文書管理について伺います。
 まず、文書管理システムが、導入され1年になります。事務レベルでは、決裁スピードがあがり、効率化が図られ、当初想定されていた効果があがっているものと思われます。
 今後の課題としては、費用対効果の検証や自治体間でのシステム共同開発の可能性の検討などどのように取り組むのかお伺いします。

【区長】
最後に、公文書管理に関するご質問にお答えします。
まず、費用対効果や自治体間での共同開発についてのお尋ねですが、
文書管理システム導入による費用対効果を数値でお示しすることは困難ですが、引き続き、システムを積極的に活用し、効率的な文書事務に努めてまいります。
なお、自治体間での共同開発の可能性については、開発主体、機能の統一化等の課題もあり、現時点では考えておりません。

【前田】
 区のパソコンの配置状況ですが、1人1台となっていない部署もあり、業務の効率化がなされていないところも見受けられます。例えば、地域包括支援センターの業務用のパソコンの配置基準は、1人1台とはなっておらず、業務の滞留を解消し、利用者に向き合う時間の確保が求められています。現在の基準は、かつてパソコンの価格が高額だった時代のものであり、パソコンの配置基準の見直しを行うのか伺います。

【区長】
次に、高齢者あんしん相談センターのパソコン配置についてですが、
高齢者あんしん相談センターの業務用端末は、職員1.5人に1台を目安とし、人員増に対応して増設してまいりました。
この基準に基づき、平成28年4月のシステム更新時には、分室も含めた全センターに各1台の増設を予定しております。
また、1.5人に1台の基準は端末機の価格によるものではなく、訪問や地域活動などの業務を勘案し、実際の稼働量を考慮の上判断したものです。

5-2 公文書管理の意義

【前田】
 公文書管理法では、「公文書は、国民共有の知的資源として、国民が主体的に利用し得る」と規定されています。また、東日本大震災における審議会の議事録が作成されていなかったことに関して、「文書で随時記録されなかったのは遺憾。意志決定過程を把握できる文書作成は国民への説明責任を果たすため極めて重要。」とされています。
 電子化により、保管スペースの制限がなくなった現在、保存期間を見直し、永久保存化などが可能となってきていますが、文書の分類は原課の判断となっているため、行政にとって不都合な文書などは廃棄される可能性が高いといった課題があります。見られる可能性があることが、牽制になります。
 保存のルールの見直しが必要であるとともに、専門的な視点での評価や第3者的見地から見て、どの程度の期間保存するかの判断が必要です。

【区長】
次に、文書の保存期間についてですが、
文書の重要度、利用頻度、資料価値等を考慮し、「行政情報の管理に関する規程」で定める基準にしたがって、適切に保存期間を定めておりますので、保存のルールを見直す考えはございません。
なお、基準に則した運用がなされるよう、研修等の機会を通じ、引き続き、周知徹底してまいります。

【前田】
 また、議事録においては、会議体によって、議事録に残す記載内容に差があり、統一性がないことを是正することが求められます。低きに合わせるのではなく、より詳しく内容を知ることができるように改善することが求められます。
 そして、公開にあたっては、作成後会議体参加者から確認をとる手続きがあるなど、公開まで日数がかかることがありますが、制限期間を設けるなどプロセスの明確化を行うべきだと思いますが、それぞれに対するお考えを伺います。

【区長】
次に、議事録についてですが、
会議体は、それぞれ目的、構成人数、討議内容、審議時間等が異なっており、議事録の調製や確認に要する時間も様々であることから、統一的なルールや公開までの制限期間を設ける考えはございませんが、引き続き、迅速な公開に努めてまいります。