【子ども食堂をつくろう!】栗林知絵子さんとの対談

前田くにひろと栗林知絵子さん
前田:子ども食堂についてお教え下さい。
 

栗林:学校や家庭で生きた心地がしない孤立している子や親を受けとめる場で第3の居場所です。モットーとしては「大人も子どもも対等」ということです。対等な関係があるから、子供たちも本当の気持ちを語ってくれます。


前田:栗林さんが子ども食堂をはじめられたきっかけを教えて下さい。



栗林:元々プレーパーク*をしていました。そこで出会った中学生の高校進学の支援をしたことがきっかけです。その子は、学習面では、小学校の算数でつまずいて、生活面は、一日500円渡され兄弟でコンビニの食事をする生活をしていました。母親は、お金がない中一人で頑張っていました。まわりから見放されていたので「なんで放っておくの!」怒りが湧きました。その経験から、他にも地域にいるのでは?と、無料学習支援と子ども食堂につながりました。



前田:今までの子ども支援の活動との違いはなんですか?


栗林:芋煮会、読み聞かせ、などがありますが、それらは「食べさせてあげる」「聞かせてあげる」などの一方通行です。読み聞かせで聴き続けられない子がいるように、子どものニーズとずれているため、支援の必要な子が来られない。大人とのつながれる子どもは、既存の活動に行けます。つながりをもてない子や親など「狭間の人たち」を支援したいのです。
 ここでは、地域のお兄さんお姉さんなどが「よく来たね」と歓迎してくれます。「いるだけで肯定してくれる場所」に通い続けることで、次の一歩を踏み出せます。困難を乗り越えられた人は他の役に立つよう協力してくれ、次のつながっています。



前田:貧困は見えにくいですが、虐待、経済的には裕福だけれども、親の過剰な期待で子どもが苦しんでいる《教育虐待》の場合はどうでしょう?



栗林:そうした親も実は自分の苦しさを表現できずに、しんどい思いをしている人だと思います。そうした親にも「よく来てくれたね」という眼差しがあればよいのではないでしょうか。
勉強ができる子もできない子も、家と学校どちらも居心地がわるく、息苦しくてここに来ています。大切なことは、「勉強よりもつながり」「楽しくて居心地が良いこと」「ほっとする場所」であることです。それによって、親や子どもが笑顔になっていきます。


前田:文京区でもいくつかの動きが出てきているので応援していきたいと思います。

栗林:子どもは大人と違い行動範囲がせまいため、地域内しか行くことができません。子どもが行きやすいところに居場所をつくれば、必ず来てくれます。ですからみなさんも地域で子ども食堂を作っていきませんか?



*プレーパーク:(子どもたちが思いっきり遊べるように、極力禁止事項をなくし、 自分の責任で自由に遊ぶことを大切にした遊び場)

– 栗林知絵子さんプロフィール
東京都豊島区在住。6人家族で大学生、高校生の男児2人の母。2004年より池袋本町プレーパークの運営に携わる。「NPO法人豊島子どもWAKUWAKUネットワーク」理事長。子どもの居場所を点在化することを目指している。民生児童委員。

リンク:NPO法人豊島子どもWAKUWAKUネットワーク

こども食堂イメージ

– こども食堂とは?
孤立しがちな子どもを対象にした、子どもが一人でも入れる食堂。誰でも低料金(子どもは無償の場合あり)で栄養バランスのよい夕食を食べられる 。準備や片付けなどは地域のボランティアと子どもたちと共に行うことができる。『子ども食堂ネットワーク』として、活動は全国に広がっている

リンク:子ども食堂ネットワーク